子育て中のお父さんに言うと喜ぶ4つのこと・嫌がる3つのこと【批判とほめ】
こんにちは、いったです。
子育てをしていると、夫に何か言いたくなることがあると思います。
世間の母親はどんなことを言っているんでしょう。
今回参考にした調査によると、母親から父親に向けられた言葉・態度には、大きく分けると2つの種類があるようです。
それは、子育てにより積極的になれる促進的なものと、遠ざかりたくなる批判的なものです。
促進①子どもの気持ちの代弁
お父さんはお母さんと比べて子どもとの会話が少ない傾向にあるため、子どももお父さんに素直な気持ちを伝えるのが難しいことがあります。
特に息子とは「あ、うん」(男の気持ちはわかる、など)で話さず、娘とは距離があってはなさない、なんてことがあるでしょう。
そのため、「こないだのあれ、喜んでたよ」といったものや「ありがとうって言ってたよ」などというセリフを言ってもらえると、やっぱり嬉しいみたいです。
伝えているかな?と思うものでも改めて伝えてあげてもいいかもしれません。
促進②接触機会を作る
話す機会が減っている父親を気遣って、話す機会を作ってもらえると嬉しいようです。
例えば、お迎えを任せるとか一緒に買い物に行ってもらう、学校のことについてわかるプリント(学級新聞など)を見せてあげるなどがそれにあたります。
きっかけを作ってあげるイメージですね。
促進③子どものことを相談
これは、本気で相談するという意味よりも、頼ってもらえるとかアドバイスを求められるといったことが嬉しいのだと思います。
例えば、「仕事や進路についてのことを話してみてほしい」や「わたしでは聞かないから○○について叱ってほしい」のようなものです。
あなたの助言が欲しい、あなたに○○を頼みたいといったように、子育てについて頼りにしているということを伝えながら意見を聞いてみるが良さそうです。
促進④父を立てる
③に似ていますが、これは子どもに対してです。お父さんはこんなところがすごいと伝えたり、お父さんの得意なものを子どもに教えてあげる手伝いをしたりですね。
「お母さんはわからないからお父さんに聞いてみて」や「これ作ったのお父さんなんだよ、すごいよねー」といったものがこれにあたります。
お父さんを知る機会だったり、お父さんが自分でいうと自慢げになってしまうものなんかを伝えてあげるのがいいですね。
批判①仲裁・交代される
父親がやっていてうまくいっていないものを母親が代わりに行ったり、子どもとちょっとした言い合いになったときに仲裁に入ったりされると、子育てへの意欲が減ってしまうようです。
子どもが赤ちゃんの頃によくあるのはお風呂や抱っこでしょう。父親がやってすごく泣かれてしまったのに母親がやるとすんなりできる、といったことを経験すると嫌になってしまうようです(私の両親です)。あとは”勉強を教える”時なんかがこれにあたるかもしれません。
直接は言わなくても「あなたは上手じゃないんだから」「そのやり方じゃうまくいかないよ」という雰囲気を感じ取ってしまうのかもしれませんね。
批判②父親の子育て行動への制止・修正
生きていると、他人の言動に対して「それは違う」と思うことがあるでしょう。普段は自分のことでない限りスルー出来ることだと思いますが、我が子のことになるとそうはいきません。
そういったモノの考え方や子育て観の違いから、言動が否定されると、父親は子どもに関わる機会が減っていくようです。
多いのはルールの問題で、あまりに厳しすぎたり、反対に破っているのに怒らなかったりするとついつい言ってしまいがちです。
「なんでそこまで言わなきゃいけないの」、「お小遣いは決まってるんだからそれ以上あげないで」、「小学校の勉強はやらなくてもいいなんて言わないで」あたりはあるあるではないでしょうか。
おかしな点が見つかることはあると思うので、ある程度は仕方ないでしょうね。
批判③間接的に伝える批判の気持ち
今までのものは全て直接言葉にするものでしたが、これは表情や態度によるものです。
真剣に考えているものであるほど夫婦での考え方の違いが気になるものです。また、母親は主観で、父親は客観でとらえている違いもありそうです。
特に子どものことでは、異なる意見を言われると子どもの敵のように感じ、その気持ちは態度にも表れてしまう(あるいはあえて表す)ことがあるでしょう。
この傾向は受験期に多く現れ、受験の話題になると明らかにムッとされてしまう、進路の話になると関わるなという顔をされてしまうなどがあるようです。
例えば、母親は受験期なのにろくに努力をせずだらだらしている子どもを叱るが、父親はやりたいことに真剣になれれば勉強ができなくてもいいと思っている、なんていうときには「そんなこと言ったら甘えるから関わるな」という顔をしてしまうかもしれません。
どちらも子どものことを思っての考えであることは間違いありません。しかしその思い方が異なっているだけなのです。
起こり得るライフイベントへの考え方については、受験期など切迫したタイミングではないときに、一度すり合わせておくべきなのかもしれませんね。
何をどう伝えるのがいいのか
男はプライドが高い生き物、なんて言いますが、ここまで見てくるとむしろ夫はでかい長男というありふれた言葉のほうが適切な気もしてきます。
でもきっとそのでかい長男は、親切にもずっとお母さんに支えられて生きてきた結果誕生したものなのです。
父親を子育てから遠ざけて、父親独自の子育てを奪ってしまうと、自分の子どもまでも将来でかい長男になってしまいかねません。
できるだけほめて積極的に育児に参加してもらい、ぶつかりそうなところは事前にすり合わせておく。こうすることで、でかい長男は面倒見のいい長男になります。
ここまで母親目線で書いていますが、父親は少なからずそういう目で見られるということを念頭に置き、母親に接することが大切だと思います。できる男はきっとそうしています。
はやいうちに男の「プライド」と、うまく付き合う方法を模索していきましょう。
参考文献
加藤 道代・神谷 哲司(2019). 思春期の子どもをもつ母親の夫婦ペアレンティング調整――父親の語りから―― 東北大学大学院教育学研究科研究年報, 68, 121-142.