お母さん、子どもができたら仕事どうする?
こんにちは、いったです。
はたらき方改革などといわれている今でも、女性の働き方はまだまだ柔軟とは言えません。
今回紹介する研究は(2007年のものなので少し古いのですが)、子育て中のお母さんが仕事を続けるかやめるかを決める要因は何なのかを調べたものです。
この研究によると、要因は大きく分けると6つあるようです。
家庭優先
子どもができたらやめるは当然だと思っていた、専業主婦は気楽だと思っていたという積極的なものから、働きながらの家事・育児は難しいと思った、保育園に預けるのはかわいそうだと思ったという消極的なものまでありました。
仕事よりも家庭を優先しようと思ったとき、仕事をやめる要因になるようです。
仕事のやりがい
給料・職場環境がいい、キャリアを中断したくなかったといった辞めなかった理由がありながら、無理して続けたいものでもなかったという辞める理由もあがりました。
仕事の環境は、続けたいと思う理由にも、やめようと思う理由にもなり得るようです。
自立したい
だらだら過ごしたくなかったという感情的なものから、夫だけの収入では厳しいと思った、安心して預けられるできる保育園に空きがあったからという現実的なものまでありました。
自分の力で生きているという感覚をもって過ごしたいお母さんは、仕事を続ける傾向にありそうです。
夫や夫の親からの就労への反対
夫は結婚したら妻が仕事を辞めるものだとおもっていた、夫の親が妻の就労に反対した、夫は妻が働くことで家庭のことがおろそかになるのが嫌だった、といった意見がありました。
かなり役割感の古い意見かと思いますが、夫の親は必然的に世代が異なるので、このような意見を持つ方もいるかもしれません。
いずれにせよ、夫側の意見(場合によっては夫の親も)は早めに確認しておいたほうがいいでしょう。
夫の育児サポート
夫が家事/育児に協力的であった、という意見もありました。この研究では仕事を続ける要因として挙げられていましたが、仮に専業主婦であったとしても、サポートがあるのは精神的にとてもポジティブな影響があるでしょう。
家事に積極的だからこそ専業主婦でいられる(息抜きの時間を作ってくれる)ということも可能性としてはあるかもしれません。
自分の親や周囲の育児サポート
自分の父母の協力を得られた、子が病気などの時でも見ていてくれる人がいたという意見がありました。
社会の都市化・核家族化により、周囲に支えられるという状況は近年少なくなってきていますが、それでもサポートがなければどうしようもない瞬間が訪れたりします。
緊急時のために、頼ることができる人の整理をしておくのもよいかもしれません。
仕事を続けるか、やめるか
「女性は家庭に入る」というステレオタイプが薄れてきている近年では、仕事を続けるかやめるかの選択が結婚ではなく出産のタイミングになっています。
子どもが生まれても仕事は続ける、と思っていても、現実的に可能なのか、ストレスはどの程度か予想できないところもあります。
紹介した6つの要因も参考にしながら、自分自身の環境や夫婦それぞれの意思など、一度腰を据えて考えてみてもよいかもしれません。
良い悪いではなく、のちのち後悔しない選択肢をとれることを願っています。
参考文献
小坂 千秋・柏木 惠子(2007). 育児期女性の就労継続・退職を規定する要因 発達心理学研究, 18(1), 45-54.