親の役割って?(前編)
こんにちは、いったです。
私は最近、子育て世代のお母さんお父さんの情報をSNSを使って集めています。
そんな時にふと思ったことがあります。
あれ?人によって「子育て」って言葉の使い方が違うな?
子育てとはなにか
みなさんありませんか?
自称イクメンが、「今日は子どもとキャンプに行きました。」といってSNSに写真をあげる姿を見て、
遊んでるだけじゃねえか
といいそうになってしまったこと。
もちろん親子で遊びに出かけることは何も悪いことはありません。
むしろお母さんは助かる部分もあるでしょう。でもそこじゃないんですよね。
「今日は子育ては俺に任せろ感」に違和感を覚えるんです。
この違和感の正体を探るべく、心理学の子育ての研究を探ったところ面白いことが分かりました。
心理学では子育て=子供に関すること
心理学、特に生涯発達を研究している発達心理学の分野では、子育て=子供に関することと考えて研究が進められていました。
なぜかというと、発達心理学での子育ては子ども目線で考えられているからなんです。
もう少し詳しく言うと、親には2つの役割があるとされています。
1.愛着の対象としての親
1は簡単に言ってしまえば甘える対象ということです。生まれたばかりから生後半年くらいまでは、親の役割はほとんどこの役割とされていました。
2.社会化促進係としての親
2は言葉を覚えたり体が自由に動かせるようになってきた子供に対して、褒めたり叱ったりすることで社会性を学んでもらう手伝いをするような役割です。ややストレスがたまることが多くなるのもこの辺からのように思います。
たしかにこれらの役割も必要でしょう。しかしやはり大事な視点が欠けているとは思いませんか?
家族社会学の考え方
社会学の視点で家族を考える、家族社会学の子育ての考え方は、発達心理学の考え方とはかなり異なります。
家族社会学では(私の調べによると)、親の役割を5つに分けています。
1.世話、 2.社会化、 3.交流、 4.家事、 5.扶養
4の家事と5の扶養は、先ほどの発達心理学の視点にはなかったものです。
つまり、日常の家事や洗濯、さらに生計を立てるための仕事までもが、子育ての一部であると考えられているということです。
よくよく考えてみれば、家族の中で誰も家事と仕事をしていない状態では、子育てはできませんよね?
心理学が悪いわけではない
ここまで発達心理学を悪者のように書いてきましたが、もちろん発達心理学には発達を専門に研究している強みがあります。今、幼児教育や学校教育で行われていることは、発達心理学の研究成果無しではありえません。
ただ、「正しい」ことをぶつけてくる発達心理学は、ドストレートに現実と戦うお母さんお父さんにはちょいと手厳しいときがあります。いわゆる「入ってこない」というやつです。
そんなときは、社会学系の情報を集めてみてもよいかもしれません。きっと同じ目線で考えてくれていると思います。
後編では、テーマ別,性別の親世代の葛藤を見てきたいと思います。
ちなみに…この辺のテーマについてYouTubeで動画を出したりしています。
よろしければこちらからどうぞ。